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サウジの短期金融市場の情勢 金利が上昇、流動性が逼迫 | サウジ.jp
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サウジリヤル

サウジの短期金融市場の情勢 金利が上昇、流動性が逼迫

中央銀行に当たるサウジアラビアの通貨庁(SAMA)の統計によると、サウジアラビア国内の銀行の預貸率が2016年末に低下している。
2015年10月 に 84.2%だったことに対して2016年10月末には83.06%になっており、 2016年4月から6か月の間で最低額を示した。因みにサウジ国内の銀行システムでは自己資本比率は10%で規制されている。


国内の銀行システムでは自己資本比率は10%で規制されている


銀行は90%まで貸出ができるため、2016年10月時点での貸出率は約7%残っているので、貸し出す余裕がまだ十分にあるというポジティブな見方があるにもかかわらず、流動性の低下でサウジの経済が低迷している指標と見られている。2014年から続いている原油価格の下落を受け、サウジアラビア国内の流動性が更に低下する恐れがある。流動性低迷の影響を受け、サウジ銀行間取引金利がリーマンショック以来の高い水準に上昇しているためサウジアラビアの中央銀行に当たるSAMAは金融緩和するために2016年9月に約200億リヤルの資金(約5400億円)を定期預金の形で国内銀行に提供した。国内の銀行システムにある預金の引き出しをやむを得ずにされた。


SAMAは流動性不足を緩和するため、金融機関に150億リヤルの短期融資を提供した


これで国内の流動性逼迫、融資の条件設定に使われる指標である3カ月物のサウジ銀行間取引金利は2009年以来の高水準に上昇した。事情に詳しい関係者によれば、SAMAは流動性不足を緩和するため、6月には金融機関に150億リヤルの短期融資を提供した。SAMAの金融政策の一環として初めて、期間7日と28日のレポ取引を導入することも明らかにした。銀行の貸出を後押しする狙いだ。


原油安の打撃を受け、海外での資金調達を拡大したり財政赤字を賄うために国債を発行したりしている



世界最大の石油輸出国であるサウジアラビアは、歳入の大伴を石油に頼ってきたが、現在財政赤字に陥っている。例えば2017年の予算では、歳入から歳出を引いた財政赤字が1980億リヤルにまでなるため、16年の見込みに比 べて予算が3分の2まで低下すると見られる。原油安の打撃を受け、海外での資金調達を拡大したり財政赤字を賄うために国債を発行したりしている。また、サウジ政府は補助金の削減もして緊縮を始めている。
歳入不足は今年で4年目になる。不足を補うために、国内外での国債発行など調達手段の多様化を狙っている。原油への依存を減らす構造改革への取り組みの重要さが増している。

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アルゴネーマン アブドラ
アルゴネーマン アブドラ

1985年サウジアラビア王国の首都リヤド市に生まれ。 2007年より日本に留学し、2012年、明海大学経済学部卒業し、2015年、明海大学大学院研究科修士課程修了後、2016年より中央銀行に当たるサウジアラビアの通貨庁(SAMA)による博士課程修了のためアメリカへ派遣され、現在アメリカのSan Diego State University に留学中。